1月 31

 全国に行った訳ではない。だが何処へ旅しても目に映る風景は心優しい。紺碧に輝く海があり、山は緑多い木々を育て、小さな島国だが四季の移り変わりが、そこに住む人々に安らぎの時を代々注いできた。幾多の苦難を乗り越えてきたこの国は、世界の各国から学ぼうとする目がある。
 同じように自由を求め移住し、物質的に世界をリードしようとしている国がある。そこには未だ懲りずに「正義」という名を盾に、結局戦争(いじめ虐待)を世界各地で繰り返している。自分で自分の首を締めて、もうどうしてよいのか解らないのだ。それは経済最優先(お金さえあれば)に考え、人としての本当の豊かさを見つめる事を忘れてしまったからである。隣国も経済発展と貧困の格差に喘ぎ苦しんでいる。
 日本という小さな島国は、目に見える美しい自然と目に見えない人としての心根を教えられる、模範足り得る素晴らしい国である。国そのものが世界遺産だとも思う。その事を一人でも多くの人に気付いてほしい。

麗しい国『幕張の浜』より眺む東京湾。

 麗しい国『幕張の浜』より眺む東京湾。

1月 25

和田倉噴水公園

---ふと立ち寄りたい所が、都会の中にも数箇所ある。東京駅から真っ直ぐ皇居へ向かい、右側にある和田倉噴水公園だ。
 都会の喧騒を繁茂する木々が遮り、目の前に広々とした皇居と堀割を望め落ち着く。休日ともなると、噴水の周りには幼児が無邪気に水と戯れ、大人は僅かの間童心に帰る。若き二人は、仲睦まじく陽麗らかに日向ぼっこに興ずる。
 木漏れ日差し込むベンチに腰掛けていると、木々を揺らす風は微かに葉擦れの音を聞かせてくれる。噴水の白い霧は、光りと共に美しく虹を創り出す。ひと時ではあるが『風 光り 空 雲』 自然に優しさを肌で感じられ、幸せな場所である。

1月 25

【水の都 大阪は出逢いの街】

 大阪の地理に詳しいほうではない。知人もいなかった。初めて訪れ下り立った場所は、あべの橋近鉄百貨店前。
 例の如く自転車を組立て、最初に目指したのは雄大な大阪城。城内にある巨大石壁に驚嘆し、美しい景観と水を湛えた堀割を眺めていると、堀割に高く積まれた石垣の色の違いに気が付いた。
 城内の観光ボランティアの方に聞いた所『昭和三十年代、大阪市内の水質が著しく低下し、その改善策にカルキを投入。以後堀割の水量が減少し続け、ツートーンカラー白濁色の石垣が不本意にも残ってしまった』のだそうだ。
 この堀割の件が縁で、大阪を訪れるようになり、その度お城の歴史と、大阪の現状を愉しく学ばさせて頂いている。

1月 24

京都加茂川に迫り出した床から四条大橋南座を眺む。

 大阪の天満橋を出た京阪電車で京都へ向かう。窓が広々として車窓の景色を、緩やかなカーブと共に連続させて走る。
 街の名前にしては奥床しい樟葉駅(くずは)の先、山裾を縫うように過ぎると、やがて木津川に架かる朱色が鮮やかな鉄橋が見えた。墨染駅を通過した頃から山が間近に迫り、京の都を自然から感じられる。
 中書島(ちゅうしょじま)駅に丹波橋駅、七条駅とその名前はなんとも風情を感じる。
 四条駅で下車し、祇園界隈小さな石畳の路地を抜ける。舞妓さんの下駄の音が軽やかに響く石畳は、文句なしに時めいてしまう。家並の軒下に据えてある竹囲いの名称が解らずに半月が過ぎた。その名前を「犬防ぎ」と知ったのは、日本橋人形町。飛び切り美味いお茶を出してくれる、行き着けのお茶屋さんだった。

京都加茂川に迫り出した床から四条大橋南座を眺む。(2)

京都 祇園 花見小路 
涼やか 浴衣を羽織ったあなたと歩く
石の畳に響くのは
鈴とひと風 下駄の音

四条大橋 指切り拳万
渡って約束 夏木立ち
蝉のしぐれ 遠ざかり
木綿の浴衣 藍色に染め
花火の瞳 消える時
酸いも甘いも 踵で返し
あなたの帯は 解ける時

1月 24

【尾木場(おこば)の棚田にメダカの大学校】

 棚田が好きでよく出かける。奥深い山間部であっても山を切り開き、耕作し水田を造る。生きるためとはいえ、その労苦たるや計り知れない。
 お盆の墓参りを済ませ、尾木場の棚田で泳ぐメダカを見に行った。体はまだ小さいが、田の中や用水路を自由に泳ぎ廻る姿は心が和む。土手には雨蛙、新緑の稲穂が風になびき、その上を蜻蛉(とんぼ)が飛び交う。水の中には田螺(たにし)も無数にいた。
 メダカを泳がせるには、米作りの原点に立ち戻らなければ、その姿は決して見ることは出来ないと云う。言うことはたやすいと解ってはいるが、急がす焦らずじっくり腰を据えて実践してみると、それまで気付かなかったことや、見えなかったものが好転して現れてくる。
 効率化や利便性だけを追求する事も大切であろうが、自然の幽(かそけ)き生命(いのち)の声を無駄にしていると、間違いなくそのしっぺ返しは必ず人間に返ってくる。

1月 23

【人になる! ということ】

 路上に捨てられた煙草の吸い殻を拾う人。電車の座席下に置かれた空き缶をそっとバッグに忍ばせる人。職場の食堂、給湯ポットの不足したお湯に、人知れず水を足していく人。舞浜駅近くの交差点、交通事故で亡くなられた方の献花場所に、足を止め手を合わせて行く人。挨拶をした相手がたとえ返さなくとも、次の日もそのまた次の日も、その相手に挨拶をし続ける人。トイレの便器を素手で握り、何も着けずに他人様の使った後の便器を、その手で掃除される人。使用されなくなったゴルフ場に、木の苗から育て一本ずつ植え、元の森へ戻そうとされている人。
 その人々に接する度に、人としての尊き偉大さを覚え、ドラマを感じる。その寡黙な背中から教えられた糧を、だらしのない自分の未熟な根っこに植えつけたいと切に願う。

1月 20

~感謝!感激! やはり 北海道 富良野は素晴らしかった~

 
 八戸の雨は上がり、早々に朝食を宿で済ませ「青い森鉄道」八戸駅を早朝6:15には発った。
 青森と云えば、津軽三味線伝説の弾き語り「高橋竹山」氏を思い出す。上京したての頃、生演奏を聴きに行った。心の深淵に染みいる三味の音(ね)は、海山月星雪風を想起させ、加えて朴訥と語る味のある口調、風景を創り出せる人だった。久しぶりに生で津軽三味線を聴きたかったところだが・・・。
 一時間程して「西平内(にしひらない)駅」の写真を撮った。駅舎があったかは記憶になく、回りは畑と美しき山があり、ほんの僅かな停車であったが、ただそれだけで風景に見とれた。
 この地に限らずそこに住む人は、以外と自分の居る所には何もないと歎く。だか静けさの中には、風にそよぐ葉擦れの音で自然の囁きを感じられ、漆黒の闇では目には見えないものを感じようとする、生命の感受性があることを気付かせてくれる。
 果たして人間の豊かさとは何だろうか。日本全国同じような都市型生活を目指した開発と、利便性効率化だけが持てはやされる時代にあって、経済最優先の図式だけを手本としてよいものだろうか。「ないから出来る」尊さは、0を1にする創意工夫という智恵を生んでくれる。「豊かさ」とは自らの力で火を起こせる時間と場所に身を委ねられることではないか・・・と、ふと想っていた。
 青森駅へは8時前に着き、津軽海峡線に乗り換えて北海道へ渡る。今回の旅で初めて知ったが、青函トンネルは電車でしか渡れないという事。かつてここを舞台として描かれた、孤高の名優「高倉健」さん主演映画「海峡」は、トンネル建設に生涯を賭けた男の、感動的な銀幕シーンだった。津軽海峡線本州最北の「蟹田駅」から北海道側「木古内(きこない)駅」区間のみ、鈍行普通列車から特急列車へ乗り換えて青函トンネルを抜けた途端、映画「海峡」で健さんがとった同じガッツポーズをして、一気に北の大地へ風と共に渡った。
 本州とは一変する風景に見とれ、最初の木古内駅から海沿いを走る路線バスで函館へ向かう。始発乗車時は僅かだった乗客も、やがて函館の街が近付く頃には満員となり、函館駅で全員下りた。
 ここでもそうだったが、輪行バックを引いた小生の姿は、見るからに他とは違うらしくどこへいっても『それホントに自転車!?』とよく話しかけられ、その度にミニウォーカーの性能の凄さを伝えている。まだ一緒に記念写真は撮られてはいないが、毎度自転車だけはよく撮影される日々だ。
  ごった返す函館駅を後にして、乗り込んだ2両連結鈍行列車の車内には、地元の学生が三人離れて坐っていた。乗員を含め五人で走る列車、開け放たれた車窓からは夏のリズムを奏でるレール音と、海風とが心地よく入り、海沿いの「森駅」へ到着したのが14:36。長閑な海岸沿いの駅、ホームのベンチでは、のんびり昼寝をする待ち人の姿もあった。夏木立には、まだ蝉の鳴き声は聞こえない。
 二時間待ち、16:27発長万部(おしゃまんべ)行きの列車は、沿線にある高校の生徒達を乗り降りさせて走る。巣立つ雛鳥はやがてこの地から飛び立ち、自分の居場所を見つけるだろうが、 生まれ育った場所には、たとえ自分の記憶からは消え去ったまだヨチヨチ歩きの頃に、親以外でも手を引いてくれたり、抱き起こしてくれた多くの人が、今でもいることを忘れないでいてほしい!。
 鈍行普通列車で乗り継ぎながら行く旅は、東室蘭を過ぎ苫小牧で二日目の夜を迎えた。明日、目的地富良野へ入る。

1月 20

北紀行【北海道 苫小牧駅にて】

 苫小牧駅7:24発で札幌~旭川~富良野到着14:50を予定。
・・・ようやく辿り着けそう。

1月 20

北紀行【「長万部駅」近くで蟹祭り、同駅発で東室蘭駅へ向かう】

 まだ北の大地に夕日〓は高く、明るい長万部駅を発ち、東室蘭駅へ。そこでまた乗り継ぎ苫小牧まで行く(20:40着)。

〓流れながれて旅から旅へ 今日のネグラは苫小牧・・・(字余り)。

1月 20

北紀行【北海道「大沼駅」より活火山の駒ヶ岳を眺む】

北海道、函館本線「森駅」の手前「大沼駅」で乗り継ぎ。富良野は果てしなく遠いわけで・・・。