10月 16

鯨釣りの平さんと語った この国の心棒

〇平和な森 焚き釜戸前(早朝)

歯磨きを終えた平さんが
『くる所まできたな・・・』とポツリと呟いた。「何がですか?」と問い質す。
『当世、誰でもいいから、人を殺したかったなどと吐かしやがる』タオルを絞り、渇いた土間に打ち水をしながら『目的がねェンだ!。どん底まで堕ちてねェから---、中途半端に諦めっから』

〇水の入った鍋に、都会で生きる野雀が水浴びを始めている

「亡くなった方、浮かばれいっすね」『そりャあ~勿論だが、殺ったヤツァなァ愛情が足らねェまま育っちまったンだ・・・。生きモンは自分一人だけじゃあ生まれてこられねェだろ!』

〇水浴びの雀に飯粒を与える平さん

『そうゆう人間を作っちまった周りも同罪なンだ
!。汗水垂らして生きてみろ!感謝の気持ちを育ててみろよ、簡単な事じゃねェか。そうすりゃ後に続く人間は、ほっといても真っ直ぐな心棒が育つンだ!』

〇鍋の中、次から次に野雀が飛沫(しぶき)を浴びて水浴びをしている。