【第13回いじめ・虐待防止フォーラムの報告】

第13回いじめ・虐待防止フォーラム

秋寂びの空に 季節外れの台風が近づいた平成22年10月28日(木) 新宿区若松地域センターの第2集会室で 「第13回いじめ・虐待防止フォーラム」は開催された。 地域の中から誕生し地道に続けられてきた「児童虐待防止の市民活動団体 サークル・ダルメシアン」の活動は 確かな歩みを刻み全国的な「いじめ・虐待防止」の展開にまで波及している。 会の主宰である岡田ユキの『全てがプラスとなるように 今後も続けていきたい』との挨拶からフォーラムは始まった。

第13回いじめ・虐待防止フォーラム

1部の特別講演「東洋の英知を通じて學ぶ人間関係」Part6は 特別講師徳山暉純氏による《家庭環境とライフスタイルについて》が語られた。
『日本の国の礎として連綿と受け継がれてきた、人として本当の豊かな精神(こころ)は、 第二次世界大戦の敗戦にともない、残念ながら失われてしまった。国の礎だった東洋の英知インド哲学が、中国思想を経由し日本独自の「道の教え」として伝わって来た史実。天道と呼ばれる道の教え「道徳」は、これを人が体得したら「人道」と呼ばれ、頭の良さだけで得られるものではなく、心が良くなければ「人道」として導かれることは、過去であっても出来なかった。 

戦前の日本、国の根幹を支えてきたものは『道徳と礼節』であり、特に『女性としての三徳』は女から妻、妻から母へと変わる三種類の愛のグレード変化が、戦後失われていった。 敗戦から立ち直り高度経済成長を遂げる中、それまで家庭の中を守ってきた女性たちが社会進出する機会が増え、損得ノルマ(成果主義)を最優先する企業理念の下、仕事に携わりビジネスモードで加わってきた。社会進出してきた女性たちに対して企業側は、成果主義優先の仕事様式教育で洗脳し、家庭へ戻っても損得ノルマ主義を切り替えないまま他人と比較し、『我が家の所得が低いとか、学業の成績が劣っている』と、夫や子どもに不平不満の鉾先を向けてしまうことになっている。
 自然の中で花を咲かせる花々、例えば向日葵は自分の開花時期を生まれながら知っている。桜も梅も紫陽花も…  ナンバーワンを目指す思想がなかった江戸時代の庶民は、現代よりも貧しかったにもかかわらず、オンリーワンを目指す東洋的思想で、皆が幸せ感を抱いていた。今、米国内で社会問題にまでなっている離婚率75%の現実は、現代日本が米国型成果主義を目指す限り、日本の離婚率43%が米国並みにまで達するのは時間の問題である。
 家計の費用を切り詰めて無駄遣いをしない「倹約の美徳」が廃れる一方、日本国民の家計(土地・家屋・預貯金・保険金・年金)総所得は二千兆円にもなり世界一である。これ程高額な所得が国にあっても国民一人一人に幸せ感が薄いのは、お金の使い方に難があることに早く気付かなければいけない。 西洋文明を取り入れ追随し、大量生産大量消費の結果、自然を破壊している現況は「人の氣・人の心」が病み汚れ破壊を招いていることに他ならない。かつて国の根っこを支えていた「倹約美徳の精神」は、他人の真似をするのではなく自分らしい生き方を見つけ出し生活することが、心豊かな人生を送れる最大要因である。今まさに「女性の三徳」「倹約の美徳」を見直し、豊かな心によい人格形成と心の教育再構築へ方向転換させる時にきている。「子は親の鏡・親をみれば子がわかる」の故事の如く、子どもに伝えて遺すよい遺伝子とは、独身の時から人間としての高い精神性が育ってこそ成し得るものである。
 
より身近な問題の中に「過度な農薬使用」がある。現代日本国内で人の口に入る食物に使用されている農薬量は、カナダと比較して約20倍、防腐剤では年間一人当たり1.5㎏の使用と、ファーストフード食関連に至っては、約4㎏が人の口に入っていると云われている。 家庭で過ごす子どもの日常化しているTVゲームでは、小さいうちから気にくわない敵がいたら攻撃して倒すといった、闘争本能を繰り返えし植え付ける仮想遊びが横行氾濫している。マスメディアにおいても、知らないでいい情報までも日夜垂れ流し、言論の自由を履き違え「言論の暴力化」していることに気付きもしないでいる。これら身近な問題に対し轟く程に警鐘を鳴らしても、現状では鳴らし足りない』と憂い切実に訴えた。

第13回いじめ・虐待防止フォーラム

今回出席者の中に「ユニバーサル トワイスボーン講座」の受講者も出席し、NPO法人日本綜合医学会理事の水越圭子氏から、率直な感想・生の声を述べて欲しいと投げかけられ、受講生から『食の大切さ、その根本を実践から学ぶことが出来、あらためて心で生きる大切さを感じた。~3人の子どもがいる日常生活にもプラスになる面が多々あり、知らなかった現実を学べたことに感謝している。~いじめ虐待について関心があり参加したが、「食」「氣」についても学ぶことが出来て想像以上の広がりがあった』との感想も得られた。水越圭子氏からは「何も特別なことを教えているのではなく、日々の日常生活の中にこそある、五感の学びを通して心が豊かになるようにと導くもので、人格再生の一助になれば幸いだ」と締め括った。

第13回いじめ・虐待防止フォーラム

今回急遽駆け付けたクリスチャン牧師の富田功氏からは、軽度発達障害(LD)を持つ長男の話しが語られた。「医師の診断はLDと断定されたが、父親として息子をみる目線はあくまでも《彼の個性》だと認識し対応してきた。人がもつ幸せの意味を問えば、《幸せの解釈の仕方》だと思う。人の決めた常識は非常識という思考を自分なりにもち、過去に起こった出来事も良い経験だったと解釈する努力は必要だと思う。日本における学歴一辺倒主義についても、その人のもつ学習意欲を引き出してあげる学習歴を身につけさせることも大切」との意見も上げられた。

第13回いじめ・虐待防止フォーラム

主宰である岡田ユキからは、独自で編み出した「AC判別法」の説明も発表された。
まず《躾と虐待》を正しく区別することに注意を払ってほしい。 これまでカウンセリングしてきたケースで、親が子どもに手を上げる行為について、親側からすると子どもに手を上げてしまった…と思い込みがち。子どもの側からすると親から暴力を振るわれた現実に対して、なぜ手を上げたのか具体的説明もないまま成長しているケースが多かった。
一番難しい問題は、親から繰り返し言われた《言葉の暴力》が心に深く刻まれた見えない疵(きず)として残っていること。この傷つけられた《言葉としての洗脳》コトバの呪縛を紐解くことからカウンセリングは始まる。 虐待を受ける側の人間に共通している性質が見受けられる点は、①やさしすぎる人 ②親のことが大好きで無口な人 ③いわゆる天然ボケ(器が大きくすべてを受け入れてしまうタイプ)で、これらの傾向がある人は親から虐待を受けても、その行為自体を理解しようとし子どもながらに、虐待する親を幸せにさせようと頑張る傾向にある。
「いじめ虐待」に関する関心が日増しに増える中、平成19~20年の調査で相談件数が42662件の事例が上げられた。中でも相談件数が東京大阪の大都市圏に集中しているのは、関心の高さでもあると思われる。 この一年で急増している地域が埼玉県で300件を超えた。いじめ虐待の体験者からすると、過去にさかのぼり具体的事例が公になっておらず、昨今のマスコミ報道で過度な情報表現が、「いじめ虐待の本質解決策」に混乱を招いている要因は大きい。 と問題提起も投げかけた。

第13回いじめ・虐待防止フォーラム

会の終盤、東久邇宮音楽療法研究会の田辺照代氏は、幼少期人前で話すことが苦手で、周囲から虐待を受けた過去の自分が、歌を唄うことで克服してきた経緯を話された。ビニールの細い管を使い、深く息を吸い込みゆっくり小さな声で唄い出し、会場の出席者全員と共に「ふるさと」の歌が静かに響いた。 傍らの同会所属田中桂子氏からも「唄うことで自分に自信を取り戻せる素晴らしさを実践で体感して欲しい。決して諦めないで続けることを願う」とエールが送られた。(了)

以下、フォーラムでいただいたアンケートの集計結果です。

第13回いじめ・虐待防止フォーラム アンケート

11月 13 2010 07:50 am | 活動報告

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