2011/1/18 火曜日

キナバルへの旅(3)~新年の挑戦!死者の聖地キナバル登山!~

Filed under: 旅行記 — aHS 中村俊哉 @ 5:32:08

【三日目:2011年01月01日】 

 今日はいよいよ、今回の旅の目的であるキナバル山に挑む日。 

 朝は5:30に起きて、支度を始める。

 待ち合わせの6:30をちょっと過ぎ、慌ててホテルから出ると、ワゴンが一台停まっており、おっちゃんが私を待っていた。

 彼の名はエリー。

 キナバル登山を申し込んだウェンディーツアーが手配してくれた運転手で、山まで私を連れて行ってくれる。

 キナバル山に入るには、現地ガイドの同伴と山小屋の手配が必須となる。
 登山道が整備されているとはいえ、危険な個所もあることと、一日で頂上まで行くのは難しいためだ。

 また、登山ガイド料と山小屋の宿泊費の他に、入山料・登山許可料・登山保険料・登山証明証などもかかるため、近所の山に上るように手軽なものではない。(笑)

 エリーは「私も一緒にキナバル山に行く」と言っていたので、最初、私に付いてくれるガイドなのかと思ったが、そうではなかった。

 ワゴンで一時間半ほどかかってキナバル自然公園本部に着くと、エリーが事務所で手続きをしてくれた。

 公園本部よりキナバル山を望む。↓

公園本部よりキナバル山を望む

 ちなみに、右下の下半分が緑色に塗られているワゴンが私が乗ってきたもの。

 キナバルとは、この地に古くから住むカダザン・ドゥスン族の言葉で「死者の聖地」を意味する。
 彼らの間では、人が死ぬと、その霊魂がキナバル山へ昇ると信じられてきた。
 毎年、彼らの長老は、山の神に7羽の鶏を捧げて、人間が山に入る許しを乞い、安全を祈願しているそうだ。

 エリーはヴィアフェラータ(ロープを頼りに岩の絶壁を進む、ヨーロッパで人気の競技)の事務所に入っていったので、ちょっと嫌な予感がしたが、とりあえず、言われた通りに入口で待つ私。

ヴィアフェラータ

 手続きを終えたエリーから、名前入りのパスカードが渡された。

パスカード表

 裏面には「写真以外は取らないこと。足跡以外は残さないこと」と書かれている。

パスカード裏

 事務所の紹介で、ジェリーという名のカダザン・ドゥスン族のガイドが私に同行してくれることになった。
 20代半ばだろうか。

 最初はちょっと取っつき難い印象を受けたが、話してみると、意外と気さくなお兄ちゃんであることが分かった。

 登山道はこちら

 9時を回り、パワーステーションと呼ばれるティンポホンゲートから登山道に入ると、まずは熱帯雨林のジャングルの中の道を進む。

 最初は比較的なだらかな道が続いた。

 幾らか進むと、シェルターと呼ばれる休憩所が見えてきた。

第2シェルター

 このシェルターは本日の目的地である山小屋までの間に7箇所立っており、そこで休憩を取ったり、トイレを使用出来るようになっている。

トパイ

 シェルターには時折、「トパイ」と呼ばれるリスの一種(?)が姿を現す。
 なかなかに人懐っこいが、カメラを構えると逃げてしまう。(笑)

 第5シェルターを過ぎた辺りから、山道は急な岩道に変わっていき、両手を使わなければ上れないほど、段差が激しい場所も。

キナバル山道

 また、この辺りから雨が降ってきた。
 レインコートを持ってこなかった私は、とりあえず、耐水性のダウンジャケットを着るが、ズボンに水が染みて、冷たい。

 登山リュックに掛けるカバーもなく、荷物もずぶ濡れになってしまうかと思ったが、幸いにもリュックは耐水性だった。(笑)

ウツボカズラ

 キナバル山の有名な食虫植物ウツボカズラ。学名:Nepenthes(ネペンテス)。

 現地の人にはピッチャープラントと呼ばれている。
 袋の部分には消化液が入っており、所謂落とし穴式で虫を捕らえるようになっている。

小さなウツボカズラ

 中には小さなウツボカズラも。
 全長1~2cm程度で、これくらいだと食虫植物もかわいい。(笑)

  途中のシェルターでは、何人かの日本人登山者とも出会う。
 情報交換をしたりしながら、お互いを励まし合い、山小屋での再会を期して、別れる。

 他の登山者もそうだが、私もキツイ岩場の連続で段々と足があがらなくなり、終盤は休み休み、何とか歩を進めた。

 14時過ぎ、目的の山小屋ペンダントハットに到着。

 実はこのペンダントハットはヴィアフェラータ競技者専用の小屋であり、ウェンディーツアーからこの小屋を手配したと連絡があった時から、私もこの競技に挑まされることになるのでは…という危惧があった。

 なので、道中、ジェリーに「私はヴィアフェラータの競技者ではないので、普通の登山がしたい。」と訴えた。

 すると、ジェリーは私がてっきりヴィアフェラータに挑戦すると思っていたようで、最初、驚いた顔をしていたが、山小屋の事務所で変更の手続きをしてくれた。

 とりあえずは一安心だ…。f^_^;

 本格的な登山も初めてなのに、ヴィアフェラータなんぞやったら、死んでしまうわ。(笑)

 下はペンダントハットの部屋。

ペンダントハットのドミトリー

 写真では分からないかもしれないが、この部屋には8つのベッドがあり、それぞれに寝袋が設置されていて、それに入って眠る。

 小屋には暖房設備もないため、寝袋を使わないと、寒くて眠れたものではないのだ。

 5つある山小屋の中でも最大のラバンラタ・レストハウスのVIPルーム(3部屋のみ)を除き、全てがドミトリー(相部屋)で、ベッドの上だけが自分の空間だ。

 この日、私はヴィアフェラータに挑戦する屈強なヨーロッパの青年二人と相部屋となった。

山小屋からの景色

 上の写真でうっすらと右上に見えるのが、ラバンラタ・レストハウス。

 こちらに移動し、ビッフェ形式のレストランで、夕食を取った。
 他の日本人登山者とも再会し、話に花を咲かせる。

 明日の分の水を買い、ペンダントハットに戻ると、iPodで少し音楽を聴いた。

 ShiinaTactixの「THRILL VANGUARD」とjdkBANDの「LEGEND OF THE FIVE GREAT DRAGONS」「way of life」。
 登頂に向け、とりあえず、パワーをくれそうな曲を。(笑)

 明日は夜中の2:30にジェリーが迎えに来る。

 2時に起きて、支度を始めねばならないので、この日は20時過ぎには眠りについた。

 「キナバルへの旅(4)」に続く!

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